今、注文住宅を建てる際に防音室を検討する方は少なくありません。
防音室があることで、自宅で気兼ねなく音楽が聴けたり、ピアノが演奏できたり、歌を歌ったり……
そして、自宅で行うことが多くなったテレワークも含まれますね。
防音室を利用することで今まで気になっていた周囲へ迷惑がかかることが解消されます。
今回はそんな防音室についてご紹介していきましょう!
防音室にはいろいろなタイプがある
防音室にはいろいろなタイプがあります。
まずは、防音室のタイプについて解説していきますね!
ユニットタイプ
ユニットタイプは今住んでいる自宅の部屋の中に設置することができるボックス型の防音室のことです。
メーカーによって、大きさや遮音性能は様々で、部屋の形や使用する楽器や用途によってサイズや性能を選ぶようにしましょう。
家族や近所の方に気をつかわず楽器を演奏したり、テレワークなど仕事に集中したい方、防音室を設置できるスペースが自宅にある方はこちらのタイプがおすすめ!
小さいボックスであれば1畳未満のものも販売されていますので、マンションなどにも設置しやすいところが魅力です!
また、この後ご紹介する他のタイプの防音室の中で一番費用が抑えられます。
安いものであれば60万程度でしょう。
大掛かりな工事も必要なく、納品されればその日のうちに利用できます。
フリータイプ
フリータイプは、自宅の部屋に合わせて、メーカーごとに販売している遮音パネルを組み立てていく方法です。
部屋の大きさや形に合わせ防音壁を作ることができるので、ユニットタイプに比べ無駄なスペースを省くことができるでしょう。
また、長方形や三角形など変わったタイプの部屋にも対応できるのも魅力です!
元の部屋の大きさを生かし、部屋いっぱいに防音室を作りたいという方におすすめ!
メーカーによっては、エアコンや窓の取り付け、サッシの追加などオプションもあるため、自分の希望通りの防音室が作れるのではないでしょうか。
防音工事施工
防音工事施工とは、部屋全体を防音仕様にリフォームする方法です。
防音にしたい部屋の天井や壁を防音効果のあるものに変え防音室を作ります。
防音仕様にすると同時に、オプションで楽器用の棚を作ったり、スポットライトを設置するなど必要な設備を取り入れることも可能です。
また、フローリングの色や壁紙なども沢山の種類から選択できますので、用途や好みに合わせてリフォームできるでしょう。
音響工事施工
上記でご紹介した3つのタイプは音を部屋の外に漏らさないタイプですが、音響工事施工は部屋の中の音を調整するための工事になります。
防音室を設けても音響の調整がうまくできていないと、楽器の音や声が響きすぎてしまったり、偏って聞こえてしまいますのでトラブルの原因になってしまうこともあるでしょう。
防音室の作り方
ステップ1
組み立てる場所に防音室の床となるジョイントマットを敷きましょう。ここで使用するジョイントマットは防音効果の高いものがおすすめです。特にマンションやアパートなどの2階以上に住んでいる方は床部分が一番防音に大切な部分になります。床部分に防音をするかしないかで、近隣への騒音問題が解決するかどうかに大きく影響してきますので必ず防音効果が高いジョイントマットを敷くようにして下さい。
ステップ2
次に板(MDFボード)を組み立てていくのですが、板はかなりの重さがありますので防音室を設置したい場所で組み立てることと、いきなり金具で組み立ててしまうのではなくまずはボンドで板と板をくっつけるようにしましょう。理由としては先ほどご紹介したようにかなりの重さがありますので、組み立ててしまった後では移動が難しくなります。設置する場所も決まり仮止めが完了したら、内側からコーナー金具を取り付けていきます。3枚しっかり固定が完了したら壁は完了です。
ステップ3
板を天井部分のサイズに合わせてのこぎりでカットしていきましょう。またドア面の上下を補強するために、板を縦10㎝を目安にカットします。先ほど仮止めした時のように補強部分の板を上下ともにボンドで付けます。壁と補強材の間にゴムシートなどを挟んで1㎜程度ドアと壁の間に余裕を持たせておくとドアが閉まりやすくなるでしょう。天板も同様に1㎜程度、ドアとの間に余裕を持たせるようにして下さい。その後、木ネジで天板・補強部分を完全に装着してしまいます。しっかり装着できたら蝶番でドアを固定し、内側と外側に取っ手を付けたら完成です。
ステップ4
板で部屋を作っただけでは防音効果は弱いので、外壁を加工し、防音効果を強めていきます。板の装着部分は隙間だらけになっていますので、その隙間にシリコンシーラントを使いコーティングしましょう。そしてドアの合わせ目部分にゴムロールを貼ります。もしプラグを通す部分を作りたい場合は、この段階で壁に穴をあけておいて下さい。
ステップ5
最後にウレタンを内側に貼っていきます。ウレタンはマットレスの中に入っているので取り出して装着していきます。吸音・防音効果は販売されているウレタンより劣りますが、値段を考慮する場合はマットレスから取り出して使用する方がいいでしょう。吸音・防音効果が高い方がいいという方は単体のウレタンを購入してもいいかと思いますが、値段がかなり高価になってしまいます。
以上が自作防音室の作り方です。少しお金をかけても手っ取り早く防音室を作りたい方は最初ご紹介したユニットタイプの防音室を購入する方法でもいいかもしれないですね。